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「朝食は電車のなか」①

2019年01月31日
1
短編小説
いつもと変わらない朝、
女はシャワーを浴び終え、クリームを全身に塗り込んでいく、
ほんのり薔薇の薫りがして、しっとりした肌にうっとりした

女は某東証一部に務めるキャリアウーマン、
自身の仕事に厳しく他者への批判も鋭い
最近は社員の育成にも携わり頼れる女教官的存在だが、
出来の悪い社員に不満を募っていた。

黒ストッキングを伝線しないように丁寧に履いた後は
ふくらはぎから足先までによく馴染んだ黒の革ブーツのファスナーをスッと閉める。

今日はにわか雨。。

満員電車に乗り込むと、
駅員のあっらぽい声がホームに響き
扉が二回ほど開いてやっとのことで電車は出発する。


「ふぅ~」と、ため息をつき、周りを見渡してどこか捕まるところがないかを探した。


ガタンゴトン・・・ガタンゴトン・・・「まもなく余よ木公園・・」


この憂鬱な気持ちはいつまで続くのだろうか・・・
女は少したりとも身動きが取れない。
アナウンスの声だけが耳へと歪む・・



「ん??・・これは・・・・・・・誰かが私のお尻を触っている・・・いや・・たまたまなのかもしれない・・」

周りの表情をうかがったが
ほとんどの人がスマホを片手に夢中になっていた。

「やはり、気のせいだったのか・・」すると

明らかな感触!!!
間違いないこれは痴漢だ。
女はそう確信しとっさにその手を握った。

抵抗する手を逃さないように全力で握りしめた。


「足元にご注意ください、電車とホームの間が広く開いております、出口は右側です。
まもなく鳴痔神宮・・」


まずい。逃げられる。そう思った女は車両の連結スペースへ強引に引きずり込んだ。
電車は瞬く間に満員になり、ドアのガラスまどを塞ぎ込み、どこへも出られない
連結スペースは密室状態となった。


「ねぇ!!さっき私のスカートに手入れてお尻を触ってたでしょう!!

男はすました顔で
「なんですか?僕ではありません。僕は何もしてません。」
・・・淡々としゃべる男に、女は苛立ち始めた。

「認めないのね?警察に突き出すわよ?」
女の威圧的な態度と圧倒的女性優位な状況に

おとこは思わず
「な、何でもしますから。。勘弁してください。。。
つい下心で。。」
男はうつむきながら、弱弱しい声で何度も誤ると
女は何かを思いついたようで、男のカバンを調べはじめた。
「あっそう、何でもするって言ったわよね、私にひどいことをした罰として
まずこの免許書と名刺、私がもらうわ。これであなたのすべて(人生)
生かすも殺すも私の自由ね!!」
女は軽蔑した目で男を見下ろした。


「明日も同じ時間、同じ車両に乗りなさい。待ってるから。」
そう言い放ち、女は大手街駅に降りて行った。


この出来事をきっかけに、偶然出くわした見ず知らずの男女が
お互い、心に秘めていた潜在的な願望を露にする。

明日。
両車をつなぐ秘密の連結スペースで、知られざる禁断な儀式が行われる。
絶対に覗いてはいけない・・・連結扉の窓!!!!!!



思いつきで思うままに書いていってるので、ある日突然この短編小説?が終わるかもしれませんが
少しでも、私の妄想を皆さんに楽しんでいただければと思います。




Shiori
Posted by Shiori

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2019/08/24 (Sat) 13:59

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